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「瀕死の王」 [演劇・芸術]

@あうるすぽっと

 公演時間は2時間15分ほど。

 柄本明が主演する芝居を観たい!ということで、手配した次第。先日の白井晃演出作と同様、また一つ希望を達成できました。

 最盛期は90億(!)の国民数を誇った国も没落、荒廃。それを治める国王ベランジェ一世の死期も近づきつつあった。

 上演開始とともに舞台中央にある時計が動き始め、おおよそ2時15分を刻んだところで終了。14時から少し遅れて始まりましたが、公演自体は予定時間通りに終わった形です。セットは非常にシンプルで、出演者がはけて座る椅子や小道具なども客席から観ることが出来ます。照明の使い方も印象的でした。

 ただ前提は演目の通り、「瀕死の王」が2時間15分後に死ぬという人の生き死にを描いた作品。中世ヨーロッパと思われる国を治める国王が思いはどうあれ、刻々と迫ってくる死に向かい合っていくわけです。足腰がもろくなり、自分で立てなくなったり、車いすが必要になったりと。

 繰り返しになりますが、柄本氏の芝居を拝見したのは今回が初めて。テレビ、特に志村けんとの掛け合いが強く記憶に残ってますが、本公演でもそれを十二分に堪能できました。アドリブなのか、台本を崩したのかは判別できませんでしたが、共演者が笑いをこらえているあたり、前者なのかもしれません。死を題材にしながら、人の滑稽さを表現した部分とも言えそうです。

 冒頭から死を宣言され、死へと向けて物語が進んでいくのが分かっているため、途中少し緊張感がとぎれて脱落してしまいそうになりましたが、何とか最後までついていけました。ちなみに国王には2人の妃がおり、劇中の振る舞いを見る限り、死の受け入れと生への執着という立ち位置であったのかなと。死、に関しては早かれ遅かれ、誰にでも訪れるものであり、大笑いするシーンもありつつも、やはり色々と考えさせられますね。

http://www.owlspot.jp/performance/080928.html




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